「ソニータイマー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ソニー製品が保証期間を過ぎた後に故障することが多いということから、ソニーの技術で製品にタイマーが組み込まれているのではないかというから生まれた造語です。

いわゆる都市伝説として普及した言葉なのですが、実は海外でも「SONY kill switch」と呼称されるなど、思ったよりも有名な現象なのです。

詳細はこのウィキペディアをご覧いただきたいと思いますが、実はソニータイマーなど関係ないと思っていた私の愛用品にソニータイマー現象が続けて起きてしまったのです。

まず初めはPS3(プレーステーション3)です。
PS3を購入して1年2ヶ月目に、突然HD(ハードディスク)がクラッシュしてしまいました。
PS3の保証期間は1年ですから、見事に保証期間が終了後の故障です。
P5058888
▲故障したPS3

故障する前に無理矢理、電源を落としてしまった等の原因になり得るような取り扱いは一切していませんから、本当に突然の故障だったのでした。
結局、修理に出したのですが、HD交換となり、保存されていたゲームデータはすべて消えてしまいました。
そして、なによりもショックだったのは、録りためていたTVの録画が消えてしまったことです。
PS3にはtorne(トルネ)という秀逸なデジタルレコーダーがオプションとして販売されています。
自分はこのtorneを利用してお気に入りの映画や音楽番組を録り貯めておいたのですが、このデータもすべて駄目になってしまいました。
大好きな番組データが消えてしまったのはかなりショックなのでした。

修理はSonyのWebサイトから申し込みました。
Sonyの名誉のために書いておきますが、修理対応は非常に迅速で満足のいくものでしたが、残念ながら、やはり有料で修理料金は9,975円でした。

そして、次に故障したのが電子ブックリーダー「Sony Reader」です。
この「Sony Reader」ですが、毎日、通勤が電車で往復1時間程度かかりますから、その通勤時間を読書の時間に充てようと購入したものです。

「Sony Reader」の秀逸な所は、非常に薄く軽くて、片手で操作できることで、吊革につかまったままでページをめくることが簡単に出来ます。
そしてディスプレイは、E Ink(R)社の電子ペーパー「Pearl」を採用していて、紙のような白と、墨のような黒で高コントラストで非常に読みやすく、自分にとっては無くてはならないものとなっていました。
そんな愛用の「Sony Reader」が壊れました。なんと充電後に画面が固まってしまって操作ができなくなってしまったのです。
購入したから1年4ヶ月目での故障です。
P5058874
▲この画面のまま固まってしまいました。リセットも効きません。

以前に一度、画面が固まった時には「RESET」と書かれている穴をクリップで押し込んでリセットが出来たのですが、今回は何故かリセットボタンが効きません。
電源のスライドボタンも反応しませんし、パソコンにつないでも「Sony Reader」を認識しません。
ということで、これから修理をお願いする予定です。
この「Sony Reader」には、既に100冊以上の電子書籍のデータが入っていて、未読の本が10冊以上あるのですが、このままではしばらく読むことができなくなりそうです。残念。

実は、この一連のソニータイマー現象の直前に、我が愛機、ソニースタイル限定のポータブルオーディオプレーヤーNW-A919のバッテリー交換をしたばかりなのですが、自分にとってはこのバッテリー交換が今回の一連の現象のきっかけになったような気がしています。
この修理依頼から、故障が相次いでしまいました。
P5058871
▲愛機の
Walkman。ipodよりもお気に入りです。バッテリー交換をしましたから、まだしばらくは使えます。

愛用
WalkmanのNW-A919は、購入したのが2008年ですから、ソニータイマー現象ではなく単純なバッテリーの劣化なのですが、Sony製品の修理が3件も続くなんてかなり異常ですよね。

余談ですが、このWalkmanのバッテリー交換もネットで申し込み、バッテリーの劣化ということで症状を申告したのですが、当初の見積もりが1万5千円くらいの金額が示されてビックリしました。
実際に修理が終わってみると約3千円程度で交換できたのですが、初めに示された金額なら多くの方が新品の購入を検討してしまうと思います。
ユーザーの一方的な判断ではなく、メーカー側として考え得る最大限の修理費用が示されたのでしょうが、おかげでバッテリーの交換を躊躇(ちゅうちょ)してしまいそうでした。

いずれにしてもソニータイマーは、「ソニーの素晴らしい技術で造られた製品なのに、どうしてこんなタイミングで故障してしまうの?」というユーザーの信頼感が裏切られたことからソニーを揶揄して造られた言葉なのでしょうね。

結論としては「ソニータイマー」は、もちろん都市伝説なのでしょうが、こんな事が続く限り根強くこの言葉は残っていくことと思います。

Sonyユーザーとしては「ソニータイマー」という言葉が、例(たと)えば自動でデータをネットにバックアップして安心を保証する「ソニー・セーフティタイマー(機能)」などというユーザーの信頼感を裏付けるような言葉に置き換わることを期待したいものです。