3月14日(土曜日)。遂に新東名高速道路が開通しました。
今回、開通したのは静岡県内の御殿場JCT(ジャンクション)~三ヶ日JCT間の162キロ。
2兆6千億円という途方もない(想像がつかない)総工費がかかっています。
ハード不要論が大勢を占める中で建設がそのまま進むのかが懸念されていたのですが、どうにか20年以上の歳月をかけて建設されたものです。
新東名高速道路の機能としては、従来の東名高速道路の渋滞緩和や地域の観光振興などが上げられてきましたが、昨年の東日本大震災以降には、東西の大動脈を分断をさせないという防災機能が強調されています。
特に昨年から東海、南海、東南海の三連動大地震の可能性が指摘されていますから、新東名は津波の被害には遭わない立地条件ということで、東西の大動脈を維持するという防災力が大いに期待されています。
近年のハード(箱物)アレルギーで一部に新東名不要論も根強くありましたから、大震災の記憶が生々しいこのタイミングで新東名の防災力(防災機能)を強調することは、建設の意義としては理解されやすい理由になっているのでしょうね。

まあ完成までにはいろいろなことがありましたが、新東名は昨日の午後3時に無事に開通したのでした。
地元静岡県では、ローカル局ではありますが、評論家の勝間和代さんをコメンテーターに迎えて特番が放送されるなど、新東名歓迎ムード一色です。

そんな様子を見ていたミーハーな自分は、地元(浜松)に住む者としての責務として早速、新東名のドライブを決行しました。
思いついたのが今日(15日)の昼飯を食べてからですから、まあ、試しに最寄りの入り口から1区間だけ走ってみようという程度なのですが・・・。

新東名のキャッチフレーズが「走って実感できる快適な道路」。
東名高速道路と比べてカーブや坂道が緩やかに出来ていることが特徴となっています。

昨日は、生憎の雨天にもかかわらずSA(サービスエリア)に入る車が3キロ近く渋滞するなどとても賑わっていましたから、今日も混雑が予測されています。果たしてどうなのでしょうか。

午後1時半過ぎ、入り口の浜松浜北IC(インターチェンジ)に到着です。
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う~ん、思ったよりも空いているかも。
気持ちよくETCゲートに突入し、東京方面に向かいます。

本線への合流ですが、3車線ありますからスムースに入線できました。
本線に入ると、開通二日目にしてはかなり空(す)いていました。
走り心地は、快適の一言です。
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やはり3車線あると良いですよね。
周りの車に速度を合わせなくても自分の走りやすい速度で車線を選んで走れば良いのですから。
などと思っていたら、何故かすぐに2車線になってしまいました。
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「あれ?なんで2車線?」と少し、びっくりです。しばらく2車線が続きます。
路肩を示す赤白の標識の向こう側がかなり広くとられていましたから、今回の開通には間に合わなかっただけで、これから3車線になるかもしれませんね。(不明ですが・・・。)

気持ちよく100キロ超で走ったのですが、何故か路肩に止まっている故障車が何台か目に付きました。
従来の東名高速道路では東名バスの停留所以外の路肩に故障などで車を止めると、本線に近いためドアを開けることにも恐怖感を感じるほどなのですが、赤白標識の向こう側は広い路肩になっていて大丈夫です。

ジャッキで車体を上げてタイヤ交換中の車が1台。一生懸命にタイヤを交換しているお父さんの横には、子供を抱きながら奥さんがその様子を見守っていました。
ここは、男の実力の見せ所です。頑張ってくださいね。

そして、ツーリング中なのかバイクが数台、路肩に止まっていました。
バイクの手前には、マフラーを手に持って歩いている人がいましたから、走行中に自慢のマフラーを落としてしまったようです。
まあ、とにかく事故を起こさなくて良かったですよね。
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途中に遠州森町PAがありましたが、入り口に並んでいる車列が見えたため、そのままスルーして直進しました。
事前の電光表示板でも混雑と表示されていましたから、PAは次回の楽しみにとっておくこととしました。

そして無事に森掛川ICに到着です。
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浜松浜北ICに入ったのが、1時42分頃で森掛川ICに到着したのが1時55分ですから、正味13分のドライブです。
NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)によると、「安全の確保、コスト削減、景観への配慮」を目標に掲げ、最先端の技術や工法を駆使して建設をしたとのこと。(NEXCO中日本の関係者ではありせんよ!)
走ってみた感想は「快適」の一言。
ほとんどカーブと高低差を意識させない余裕のある道路幅の新東名は、キャッチフレーズのとおり「走って実感できる快適な道路」でした。

従来の東名高速道路はカーブや高低差が顕著で、登板車線を大型トラックが黒煙を上げながら走るというイメージがありますが、この新東名ではそんな様子は感じさせません。

まあ、今日は休日ですからね。平日に貨物トラックが新東名を走るようになると、もう少し様子が変わるのかもしれません。

愛知県や神奈川県の未整備区間が完成し、全線が開通するのが2020年度の予定とのこと。

既にPAを巡るバスツアーが盛況で、周辺観光地の期待も高まっています。
もちろん、東京オリンピックに合わせて開通した東名高速道路や東海道新幹線ほどのインパクトはありませんが、近年は震災や経済不況など悲しい、そして寂しいニュースばかりでしたから、地元静岡県民としては、それ相応の期待感があるのでした。

地元紙の「静岡新聞」の新東名開通特集には「明日を創る道」と大きな見出しが躍っていました。
ハードの目的は造ることではなく利用することですから、大いに利用してみたいと思っているのでした。何といっても2兆6千億円ですからね。

ということで、しばらくしたら新東名のPA巡りをしてみたいと思っています。
皆さんも機会がありましたら、ぜひ走行をしてみてくださいね。
では、また次回。